ULTRASONE DJ1PROのレビューです。
フリマサイトで1500円程度だったので買ってみました。
一度SignatureDJを購入する際に比較試聴した事があり、その時は「思ったより低音も出てるな」と思いましたが家で聴いてみると露骨に中低音が凹んだ音でビックリしました。
中低音は凹んでいるのに打ち込み系の重低音は出るので曲によって印象の上下が激しい変わり種ヘッドホンに感じます。
購入してから気づいたんですが僕が持っているDJ1PROは旧モデルだったんですよねぇ。(新モデルは縁が黒い)
以前、店頭で試聴した物は新モデルだったのでもしかしたら新旧で結構音が違うのかもしれません。
ただDJ1PROを聴いていると「うん!SignatureDJで良いな!」っていつも思うためわざわざ買う気になりませんw
装着感=普通~良
装着感はかなり良いです。
中古購入したのでデフォルトのイヤーパッドはヘタリやベタつきがあり、そのまま付けると耳がS-Logicの金属板に当たるため少し痛みが出る。
それでも本体が295gと軽く、側圧も適度なため2,3時間は使えます。
とりあえずイヤーパッド交換を検討しましたが純正品のパッドだと厚さが僕の耳には足りなそうだったのでTH900用の互換品のパッドを購入。
これはラムレザー使用で5000円程度とラムレザーのイヤーパッドでは比較的安価な商品ですが、使い勝手は正直微妙です。
パッドの開口部が全体の半分程度しか無いため使えるヘッドホンを激しく選び、合わないヘッドホンだと音が露骨にモヤつきます。
幸い?DJ1PROは中低域がスカスカした音なのでモヤつく感じはありませんが、他のヘッドホンで試すと音が籠もってしまって(開放型のADX5000でもかなり露骨に籠もる)使えなかったので素直にDEKONIのイヤーパッドにしておけばよかったと思っています。
失敗談はともかくDJ1PROでこのイヤーパッドを使えば装着感を改善できて良いですね。
耳が金属板に当たることもなく、パッドの感触もサラリとフワフワしていて5,6時間とかなり長時間でも快適につけていられます。
音について
システムはPC→WF250(DAC)→DCHP-100(HPA)→DJ1PROで聴いていきます。
鳴りやすさ自体はそこそこですが、かなり音量を上げないとスカスカした感じが気になるので少し大きめで聴いています。
※普段は420Ω/100dBのADX5000で-20dBですが、64Ω/102dBのDJ1PROは-24dB程度までは音量を上げたくなる。
音は定価25000円程度と考えるとそこまで悪くないです。
分離が良く、音場が広い、サッパリとしたキレの良い音。
ハイはもう少し伸びてほしいもののかなりワイドレンジ。
全体的に明るくドライでややヒンヤリとした温度感を感じます。
高域はサッパリとした鳴り方で中々鮮やか。
伸びの良さはほとんど感じられず余韻をバッサリ切り捨てたような音。
やや粗くザラリとした感触がありますが音が太いためか痛さは余り無く、おかげでハイハットやリードドラムが引き立ち独特なノリの良さがありますね。
(逆にゆったりした曲にはこの粗さが悪目立ちしてかなり気になりますが…)
中域も高域に引っ張られてかなり明るく、S-Logicが効いていて少し前方から鳴っている感覚。
分離が良い割に音の輪郭が判然とせず独特の浮遊感があります。
質はやや粗くサ行が少しキツめ、透明感は余り感じられず高域と同じくサッパリした鳴り。
低域、ここも非常に独特、中低域がゴッソリ削られた音で極端にソースを選ぶ印象。
合わない曲ではスカスカした寂しい鳴り方になり物足りない。
逆にDJ1PROが得意な重低音も曲によっては妙にボワボワした鳴り方に感じることがあり曲毎の印象の差を激しく感じます。
量よりもアタック感での主張が強く4つ打ち系ではパンチの効いたドラムを鳴らしてくれますね。
総評、明るくドライな音、独特な鳴り方のヘッドホン。
キワモノ揃いのULTRASONEのヘッドホンの中でも特に独自性の強い音色(これいつも言ってる気がしますが…w)。
打ち込み系を聴く時の使い分け用としてならアリなヘッドホンかなぁと言った印象。
明るいトランスなど爽やかな曲であれば音場も広く軽快な音色でノリ良く鳴らしてくれますね。
我が家ではほぼ上位互換のSignatureDJを所有している事もあり置物と化してますが、中古価格が暴落していてとてもに安価、出来るだけ低価格でノリの良い音のヘッドホンが欲しい人にはオススメです。
こんな曲とか楽しいかな。
DJ1PROで聴いて楽しい曲はSignatureDJで聴いても楽しい、逆もまた然り。
軽やかな音が好きな人はDJ1PROのがハマるかなぁ。
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