SR325is

GRADO SR325isのレビュー、片側音出ないジャンクが5kと安かったので修理して使おうと購入しましたが接点復活剤でプラグを拭いたら普通に使えましたw

SR325は全部で4世代あり、無印のSR325を基準に、SR325iで真鍮っぽい色、SR325isはハウジングが大型化、SR325eに成るとドライバーが50mmの物へ変更と世代ごとに音が違うようです。

(無印とiは聴いたことがありませんが)

特にisはGRADOのヘッドホンの中でも最もピーキーと言われるSR325の中で特に尖った音らしく、実際とても個性的な出音ですね。

装着感=悪い

デフォルトの装着感はハッキリ言ってゴミです。

元々GRADOは人を選ぶヘッドホンとかなり有名でそれは音もそうですし、装着感や物としてのクオリティ等、音以外の全てを犠牲にした姿勢にあります。

まず最初の欠点は付属のLpadがクソな事。

スポンジのボソボソした肌触りが悪く長時間つけていると赤く肌荒れを起こす。

また側圧がキツく前述したLpadを左右からギューッと押し付けられるので不快感MAX。

幸いGRADOのヘッドバンドは薄い鉄板一枚入っただけの簡素な作りなので側圧はある程度調節可能なのですが(説明書にも頭に合わせて変形させろとある)側圧を緩めると今度は重量が頭頂部に一点集中。

重量自体は本体のみ230gと軽量なものの荷重が一点にかかるので下手な重量級ヘッドホンよりもキツく感じますね。

このままじゃ30分も聴いてられないと感じたので早速装着感を改善。

最初はいつも通りレザーの端切れで渡しを作成、これがマジで快適ですね。

STAXやAKG、HiFiMAN等で使われる方式ですが、髪型がぺたんこになるくらいしか欠点が無く、家用のヘッドホン全てに採用して欲しい方式です。

次にLpadを排除、Gpadに付け替えてみましたが、SR325isにはGpadだと低音が抜けすぎてしまうのか音が微妙になってしまったので1000円程度の代替パッドを購入してみました。

これは低音も抜けすぎずなかなか良かったです。

加えてドライバが耳に当たらないようにパッドの内側にトレーニングチューブを切った物を入れて高さを調節しています。

しかしそこまでやっても装着感は良くありません。

頭頂部は平気なんですが、荷重がドライバとハウジングに集中しているからか緩めても側圧がキツく一時間程度でも耳が痛くなり長時間は無理ですね。

ちなみに上で書いた"GRADOのクオリティ"は民芸品と揶揄されていて、僕の所に来た個体もケーブルが妙に捻れていたり、写真のように分岐部にピュルっとケーブル被膜がはみ出している部分があります。

僕はGRADOがそうゆうメーカーだと知っていたので「さっすがGRADO!おちゃめだなぁ」と逆に喜んでいましたが、こうゆう部分も含めて人を選ぶメーカーだと思いますね。

こんなん新品5万のヘッドホンのクオリティじゃねぇ!とキレる人がいたら「はい、全くもってその通り」と思いますw

音について

音はとても独特で派手な楽しい音です。

店頭試聴した際はSR325eでisは無試聴、「安いし失敗してもいいか…」と購入しましたが聴いてみると金属的な付帯音のある軽快な音でeはもっと低音が強くisとは全然違う印象のため驚きました。

試聴は前述の装着感の改善を施した状態、システムはPC→WATERFALL Integrated 250→SR325isで聴いていきます。

詳しいシステムが見たい人は画像クリックで拡大できます。

一言で言うと明るいドンシャリ、GRADOらしくスカッと抜ける爽やかな高音が印象的、SR325isはGRADOの中でも高音のシャリシャリとした感じが強めですね。

キレや疾走感が抜群に優れ、テンポの早い曲をノリ良く元気に鳴らしてくれます。

解像度や分離も中々良いですがやや腰高な鳴り方。

ある程度の厚みやアタックはあるも低音は必要最低限の量、圧力や押し出しに欠ける印象ですね。

そのため合う曲、合わない曲によって印象の上下が激しく、ロックとか明るいアニソンには合いますが打ち込みでもガバとかハウスになると低音の重さが足りず物足りない。

以前レビューしたEdition10もだいぶ極端な音ですがSR325isは帯域バランスも偏っていてよりピーキーな印象ですね。

ただ同様にドライ系でアタックが強い音調の割にSR325isは抜群に音抜けが良いためか、Edition10ほど音にトゲが無く聴きやすく感じます。

音場も音が近い割に窮屈さが無く開放的、GRADOらしい独特の定位感で音が立体的、一つ一つの音像が大きく聴きごたえがありますね。

また意外に女性ボーカルの質感が良く生々しい。

SR325isに限らずGRADOのヘッドホンはASMRに適正があると僕はずっと思っていて、音楽に限らずできるだけエッチにASMRを聴きたい人にもGRADOのヘッドホンは聴いてみてほしいですね。

 

総評は爽やかでキレ抜けの良い音のヘッドホン。

キレと抜け、疾走感に特化したような音で性能云々よりロックなどの特定の曲をどこまで気持ちよく聴けるか?を追求したような音に感じます。

暗さやしっとりした感じ、落ち着きの表現には欠けるものの、明るさやスピード感、激しさなら任せろ!と、個性的で楽しい音のヘッドホンですね。

 

 

こんな曲が合うかな。

8:40~のアダムとマダムとか特に良い。

キレと疾走感がやみつきになる音。

アニソン等テンション上げて聴きたい時に使いたくなる元気な音ですね。